すぐに判別できるトリコモナスによるおりものの特徴

性病の中でも珍しく微生物が発症原因となっているのが、トリコモナス膣炎という病気です。
正確にはトリコモナス原虫と呼ばれる寄生虫のような微生物で、女性の膣内に侵入して炎症を引き起こし、性器のかゆみや痛み、おりものの変化などを感じるようになります。

トリコモナスは約0.01から0.025ミリ程度の大きさをした微生物の一種で、肉眼ではどんなに頑張っても確認することはできません。
このため知らないうちに感染者から移る可能性があり、性交渉以外でも感染経路があるので注意が必要です。
ウイルスや細菌と比べれば大きいので顕微鏡を使えば視認することができ、培養検査などで感染を確定診断することもできます。

この性病に感染すると、約5割から6割の患者がおりものの変化を感じます。
臭いと量に明らかな変化が現れるので、早期発見のためにも見分け方の特徴を覚えておくと良いでしょう。

まず臭いについてですが、鼻をつくような悪臭が発生します。
臭いが変化する性病は他にもありますが、最初の症状として悪臭に気付いた場合は、トリコモナスが真っ先に疑いましょう。
魚や肉が腐った時のような生臭い独特の臭いがするので、他の性病による臭いとは明らかに違います。

また、見た目にも変化が生じます。
通常のおりものは白や半透明をしていることが多いのですが、トリコモナスを発症すると黄緑色や黄色が強いおりものになります。
色以外にも、おりものが泡立って気泡を含んだような状態になることがあるので、注意して観察してみましょう。

このように症状が現れるのですが、トリコモナスは感染しても無症状の人も多く、女性は半数以上の人が感染に気付いていません。
50%以上の人は自分がトリコモナスだと知らないまま生活している可能性があるので、日ごろからおりものの見分け方を覚えてチェックすることが重要です。

さらに怖いのが、トリコモナスは膣から尿道にも侵入するということです。
尿道でも増殖すれば、膣の治療だけ行っても完治させることができません。
根本からトリコモナスを治療するには、尿道のトリコモナスにまで気を配って治療することが必要不可欠です。

尿道にも入り込むトリコモナスの完治の判断はどこで?

膣から尿道に入り込んだトリコモナス原虫は、膣の時と同じように尿道でも炎症を引き起こします。
感染に気付かず放置していると排尿時に痛みを感じることや、膀胱や卵管など周辺の臓器にまで炎症が広がってしまうこともあります。
女性の場合、卵管に感染すれば不妊症の原因にもなってしまうので楽観視できません。

トリコモナスは基本的には膣に感染する病気なので、なかなか尿道感染に気付かない人も多いです。
一生懸命薬を使って治療したとしても、尿道にトリコモナス原虫が残っていれば簡単に再発し、完治は見込めないでしょう。

素人では尿道感染の有無まで明確には分からないので、膣に異変を感じたら必ず病院へ行って医者に尿の検査もしてもらうことが大切です。
尿や尿道の分泌液などを採取して顕微鏡で調べればすぐに発見できるため、病院によってはその日のうちに尿道感染の有無が分かります。

ただ、トリコモナス原虫の数が少ないと医者でも顕微鏡で見落としてしまうこともあるので、念のため培養検査を行う病院もあります。
1週間ほど時間はかかりますが、より確実に感染の有無を知ることができるので、心配な場合は培養検査を行える病院を探してみましょう。

尿の検査で感染が判明したら、膣と同時に薬を使って治療を進めることになります。
どちらか一方ずつでは互いに移し合って再発し続けてしまうので、必ず同時に治療を行うことが重要です。
トリコモナスの治療薬には内服薬タイプと膣内に入れるタイプの2種類ありますが、膣内に入れるタイプは尿道感染には効きません。
必ず内服薬タイプを使用する必要があります。

所定の期間の服用を終えると、膣と尿それぞれの分泌物を採取して、再び検査を行いましょう。
培養検査ができれば一番で、ここで両方からトリコモナス原虫が発見されなければ完治と判断して構いません。
検査は病院でしかできないので、完治の判断は必ず医者にしてもらうようにしましょう。